漏れたら取り返せない日本企業ランキング、1位は医療
防御力ではなく「漏れたら利用者が何を失うか」で業界を並べた記事。1位は電子カルテ、2位は本人確認代行、3位は銀行・証券。集めないことが最強の防御だと説く。
#なぜ今日これを選んだか
普段のセキュリティ記事は「どう守るか」の話が多いですが、この記事は「漏れたら何が戻らないか」で順位をつけています。医療データを扱うアプリを作っている自分には、1位が電子カルテという結論がそのまま設計の問いになります。月1回のバグバウンティで対象を選ぶ視点にも使えます。
#要点
- 順位の基準は企業の防御力ではなく、漏洩時の一人あたりの被害・範囲・取り返しのつかなさ。著者の主観的な評価で、統計ではない
- 1位は医療・電子カルテ基盤(病歴や処方は誰にも言っていない事情)、2位は本人確認代行(顔画像と身分証でなりすましが可能)、3位は銀行・証券(資産状況が詐欺の標的になる)
- 実例としてタイムズカーの本人確認書類画像160万件、佐川急便の約100日分の配送情報。2026年上半期のランサムウェア被害は123件で半期最多。結論は「守る前に、そもそも集める必要があるかを問え」
#自分にとっての示唆
可動域の記録アプリは、関節の角度という数字だけでなく、測定時の画像や、怪我・後遺障害の文脈まで扱うことになります。この記事の物差しで測ると1位の領域に入ります。だからこそ機能を足す前に「保存しなくていいものは保存しない」を設計の最初の原則にします。たとえば画像は測定が済んだら端末内で捨てて角度だけ残す、外部に送る情報は最小にする、の2つです。明日からの具体的な行動として、今の保存項目を1枚に書き出し、「これが漏れたら何が戻らないか」を1行ずつ書いてみます。不要な項目が1つでも見つかれば、それが今週の改善です。バグバウンティでも、対象選びはこの順位表を参考に、被害の重い領域の公開プログラムから見ていきます。